――イメージをカタチに(・Image)――
「順光」とは、 人の背後に太陽があって、 人の目に映る物体を、 正面から照らしている光の状態である。 (逆光と反対の位置に太陽がある) この「順光」の時が、 山を、もっともいきいきと映し出すようだ。 視線と同じ方向から光を受けるため、 陰がもっとも少なく、 山が、まともに人に向かって迫ってくる印象を受ける。 色彩も、もっとも鮮やかにはえる。 こうした順光の時刻は、朝だ。 つまり、太陽と人と山とが直線でつながる時だ。 この時の山は、人をみつめている。 太陽が人の頭上に来る頃では、すでに遅いのだ。 というのは、 山と人と太陽を結ぶ線が、 途中の人で折れてしまうからだ。 この折れた鈍角が、陰となって山に現れる。 この時点で、 山は人から離れて自由にふるまい始める。 市 ・Image。 |