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index(索引)concept(概念)業務日誌さまよう妄想2009-0727-12 



K 遊牧の無かった島。


(狩猟採取・家畜・牧畜・遊牧をそれぞれ区別する事)

【遊牧】
1か所に定住しないで、牛や羊などの家畜とともに水や牧草を求めて、
移動しながら牧畜を行うこと。


日本列島の山々は複雑で険しく、
畜群の遊牧には向いていない。
それに、植物から動物を育てるよりも、
直接、植物(コメ)を生産し消費したほうが、はるかに経済的だ。

歴史上、
遊牧の経験がない。遊牧民の痕跡も見当たらない。
20世紀までは獣肉を食することは稀で、
周囲の海から産する、
豊富な漁業資源から蛋白源を賄(まかな)ってきた。
コメとサカナ。
いわば、中途半端なベジタリアンである。
殺生を嫌い、動物の屠殺解体の経験や習慣が、
非常に限られたものになって来た。
今でもそうである。
これは、遊牧の歴史がないというのと関係している。

また、奴隷制度の痕跡がみあたらない。
日本の考古学では、
掘れども掘れども、奴隷に関係する遺物、
足枷・首かせ・手錠などが出てこない。

遊牧の歴史がないということ、
どうもこれが、
日本史の特異性の根底にあるように思えてならない。


 続く →




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