――イメージをカタチに(・Image)――
農耕民族にとって土地は、 農地として意味があるのであり、 そして、農地は農民が居続ける限り、生産的なのであって、 領主にとって農民は、限りある貴重な生産手段なのである。 だから領主はより多くの富を得ようするならば、 農民が餓死したり逃亡出来ないよう気を配る必要があるし、 隣国との戦争に際しても、 戦後のスムーズな税の徴収を考えて、 隣国の農民といえども、なるだけ迷惑をかけないよう心がける。 だから、日本には、城の外に町があり得た(城下町)。 だがこれは、 同一の文化とシステムを有する閉じた世界での話だ。 同じ農耕民族同士であっても、 その成り立ち、習俗、シキタリ、社会システム、 ・・・総じて、民族としてのアイデンティティが異なれば、そうはいかない。 「日本列島」という島の中の、 文化が固定した閉じた世界だから、 あり得た歴史ではないだろうか。 また、同じ農耕民族であっても、 ユーラシア大陸のそれはたいてい、 北方遊牧民族の影響を大きく受けている。 そうした意味で、日本列島は例外なのである。 市 ・Image。 |