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index(索引)concept(概念)業務日誌さまよう妄想2009-0727-9-3 


<さまよう妄想>H-3、
アイデンティティ―(騒ぎ出すとたまらない)。



およそ、
この狭い日本の、人間がひしめきあっている中で、
宗教だのイデオロギーなどといって騒ぎ出すとたまらない。
だから、開放的であると共に深く立ち入る事もしないのである。

そればかりか、日本列島の変化に富んだ気候と地形が、
イデオロギーなどにかかわっている時間的余裕をなくしている。
目まぐるしく動く日本の四季。
たった一日の朝夕の間でさえも、
湿度の高いこの島国では耐え難い変化として人に迫って来る。

旱魃・洪水、豪雪による被害はしょっちゅうあるし、
台風、地震はいつやってくるかも知れない。
その間隙を縫って農民は分刻みのスケジュールをこなしてゆく。
スケジュールの怠慢は許されず、何もかも無に帰してしまう。
有史以来、近代に至るまで、
日本の総人口のほとんどはこうした農民だったのである。

イデオロギーなどにかかわっている余裕などないのである。
そんなことしなくても、
狭小で、また特に肥沃でないとしても、
水と日光の豊富な日本列島においては、
マジメに農民をしていれば、なんとか食べていけたのである。
あるいは、そうやって食べてゆくしか無かったのである。

自然への直接的・実際的、臨機応変の対応、
そして潔(いさぎよ)さこそが、生存のための要点となる。
イデオロギーはタテマエに過ぎず、
時と場合によっては無視(又は反古に)される。

 続く →



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