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「ほほ笑み」、E < 宿命 >
バス停ではいつも整然と乗客が並び、
電車内では誰もおとなしく周りに気を配っている。
歩く道路は、いつも清潔に保たれている。
それは会社でも学校でも同じだ。
上下関係と横並びでキチンと整列されている。
誰も不平不満を言わない。
自分に与えられたことだけを黙々とこなす。
日本のことわざにいう、「一所懸命」とはこのことだ。
もちろん、耐えられないプレッシャーや重圧もあるし、
残酷な嫌がらせもある。
でも、だれも不平を言わないのである。
こうした状態。ありさま。
いつも周りに気を使いながら、
一途ないじらしさ。
穏やかで柔らかい感じ。
しっとりした人間味と、しとやかでけなげなありさま。
ひたすら耐え忍び、ひたむきに生きる。
いつ壊れるとも知れぬ、はかなさや虚しさ。
漂ううわびしさ。ものの哀れな姿。
日本列島の気候と風土がもたらす、
こうした情感こそが、
この王朝絵巻に込められた、
「ほほ笑み」の意味ではなかっただろうか。
戻る。 お終い。




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