――イメージをカタチに(・Image)――
index(索引)<concept(概念)<日誌<2011-0417-b 市
見つめる「夫人」 A誰なのか?
それでは、 全身でこちらを向いている、 この夫人は、一体だれなのか? それは、 虚構の、観念の世界だけに存在する、 想像上の生きものだ。 例えばヴィーナス(女神)のように。 神話の中だけに存在するイメージ。 人々の空想の中だけに生きている存在。 そうした、心の中を描いている。 だから不思議な気持ちになって来る。 夫人がじっと僕を見つめている、 そんな気持ちにさせる。 そして実は、 この夫人が見つめているのは、 この絵を見ている者の、 心の中なのである。 閉じた心の中の、 得体の知れない闇の底から浮かんできて、 映し出されたイメージ、あるいはメッセージ。 そして「夫人」が僕に問いかける。 「私は誰で、 なぜここにいるのかしら?」と。
戻る。 お終い。
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