――イメージをカタチに(・Image)――
index(索引)concept(概念)日誌2011-1005-7-2  市



春のデッサン、 F-2 <色の中(なか)。>




ここでは人は、世界を直接見ているのではなくて、
この白い霧
(キリ)を透かして見ている。
だから、見ている光は、
このキリが乱反射させた間接光であって、
太陽からの、直射光が映し出したものではない。

この乱反射によって、
地上の白いキリに、微
(カス)かだが、
風景の色が反射されて映し出される。
鮮やかさというものが、
この白いキリのキャンパス上に、浮かんで見えてくる。
それに、影も無い。
影は、空気中の水分(キリ)によって吸収されている。
風景の、カタチと色が、拡散してぼやけている。

第三者たる、太陽の光が仲介した、
自己と他者との関係ではなくて、光そのもの。
自己と他者との直接の関係。
まるで、自他の区別が消失した世界。


 戻る。                 お終い。日誌へ戻る





index(索引)concept(概念)日誌 

  市 ・Image。