――イメージをカタチに(・Image)――
index(索引)<concept(概念)<日誌<2011-1130-8 市
<妄想ワールド>秋・2011-1130 G 光と影 生命のいない無機質な世界に、 光は何か意味を持つであろうか? 持たないと思う。 しかしそれが、もしも意味を持つとすれば、 生き物を通して、である。 無機質な世界に、 生き物が入って来て始めて、光は意味を持つ。 光と影はセットである。 それは表と裏、明と暗、昼と夜の世界である。 どちらか一方のみでは、成り立たないのである。 影(陰影)は仮の姿、眠った状態、 空想的で、半分夢の世界である。 確かな現実の裏付けがないのである。 例えば、太陽の光を反射して映し出された、 薄暗い朦朧とした、夜の月明かりの世界のように。 背中に感じる、自分自身の後ろ姿のように。 実体が見えない。 すぐにでも手が届きそうで、けっして届かない、 まぼろしのような、仮の世界。 だから、夜明けの光が必要なのである。 目覚めの明かり、闇を照らす太陽の、 昼の光が必要なのである。 しかし、やはりそれも、 光というものが、生き物を照らすからであって、 それが実は、生き物の感覚なのである。 そして、こうした感覚は、 そこに生きる者にとっての感覚であると同時に、 これを、外から観察している者にとっても、 やはり、生き物としての感覚なのである。 |