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index(索引)concept(概念)ルネサンスへ2011-1226-1



幻(マボロシ)、 @ 風景



現れては消える。
幻(マボロシ)ではない。
遠くに見える山々がそうなのだ。

日本列島は湿気が多く、
大気中の水蒸気が多いので、
遠くの景色が霞(カス)んで見えるのである。
それが、気温の変化に応じて、霧(キリ)が現れて来て、
大気を覆ったり、晴れたりする。
あるいは、それが棚引く雲であれば、
風に乗って移動する。
それが、日本の気候というもので、
これに、四季という時間の連続の中を、
移ろい、漂いながら変化し続けているのである。

変化とは、
目に見える、そして肌に触れる、
周りの空気のことなのであって、
それが時間と共に、移るのである。
移ろうとは、
このような、自分自身の心の中の、
情緒的な気分の変化を意味している。

本来、きわめて情緒的で気分的なのである。
かといって、感情的なのでもない。
自分というものを、
個人としてそう思っているのではなくて、
「個人」を超えたところの、気持ちのありかたとして。
自分自身の心のあり方を、
そのように見ているのである。
そうやって、自分自身を確かめているのである。


                 続く。




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