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index(索引)concept(概念)ルネサンスへ2012-0728-2  市



生業の「偽善」。



それは、お客様の立場から見ても、
やはり「偽善」である。
なぜなら、それはお客様自身の、
心の中にしかないものだからである。
手に入れることが出来ないものを、
買ったと思い込んでいるのである。
ここが大事なのである。
そう思わせることが、業者の仕事なのである。
だから、やはり「偽善」なのである。
ニセモノである。

もともと自分がニセモノだから、
ニセモノであり続けなければならない。
恐ろしくて、本当の自分なんか見れない。
しかも、決して満たされることはない。
だからずっと飢え続けなければならない。

定められたレールの上を、
定められた方法に従って、生き、そして死に行く。
自分というのが、どこにもない。
だから自分を確かめたければ、
この「オキテ」に従わないものを見つけ出して、
あぶり出し、懲罰を加え、制裁を加えなければならない。
それ以外に、自分を確かめる方法がないのである。

もともと自分というのがないので、
自分より下の「悪者」がどうしても必要となる。
そしてまた同時に、なにか強力な「偉い人」に、
すがって生きて行かなければならない。
だから、群れる・媚びる・迎合する、などといった、
思考と行動のパターンが、
文化の型として固定化される。

こうしたことの、すべての根源にあるのは、
権力に対する盲目的従順性と
集団的協調性(暗黙の排外主義)である。
つまり、文化と伝統に、非常に深く根ざしている。

  戻る。              お終い。


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