――イメージをカタチに(・Image)――
index(索引)concept(概念)ルネサンスへ2012-0803-1   市



デッサン途中の知人。


初め。      途中。     →    完成。
人物デッサンのすべて―顔・肉体・服のシワ ロバート バレット、Robert Barrett

「初め」の拡大。


これは、デッサン途中の人物画である。
輪郭とその顔の表情が不明瞭である。

しかし、僕は初めて見た時、びっくりした。
今まで何回も何万回も見てきた、
見覚えのある、「顔」に思えたからだ。
確かに帽子とか服装は違ってるけど、
それは関係ない。
見覚えのあるのは、その「目」なのだ。
暗がりや物陰、あるいは夢の中で、
ヘキエキ、ウンザリするくらい、
何度も見てきたものだ。

いくら目を凝らして見ても、
相手の「目」が見えない。
だから、その姿から相手を確かめられないのである。
いったい誰が、僕を見つめているのか、
わからないのである。
正体不明なのである。
だから、気になって仕方がない。

実に忌々(いまいま)しい。ムカつく。
そして、気味が悪い。腹立たしい。
こういう場合は、意固地になってはダメだ。
食われてしまう。
だから、古い友人か知人のように、
さりげなく、軽くあしらわなければならない。
事実、僕にとっては、
もっとも古い知人なのだから。

                     続く。

「夢の中」のデッサン途中


(PhotoShopにて2階調化・中心部ぼかし白色・背景雲模様


                


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