――イメージをカタチに(・Image)――
index(索引)concept(概念)ルネサンスへ2013-0306-2



疑惑の感覚、A 幻影。


心の中で何かが浮かんできて、表面に映り、
露わになったかと思うと、
幻のように消える。実体がないのに。
影だけがさ迷い続けている。

これではまるで僕が、精神病かうつ病みたいで、
世間から忌み嫌われ、袋叩きにあって抹殺されそうだ。
でもそんなことは、どうでもよい。
僕はただひたすら、
自分が感じ、知り、思った事をありのままに、
記録して残してゆかなければならない。
それが僕の「務め」というものだ。


     ×        ×

どこかに、得体の知れない何かがあって、
それが、精神の闇の中から浮かび上がって来たのである。
つかみどころのない、何かの幻影のように。
まるで何かを暗示し、象徴するかのように。
漠然として捉(とら)えどころのない、影のような存在。
心の中のどこかで、何かがよみがえったのだ。
今にも消えてしまいそうな、
かすかな記憶の断片として。

はたして何があったのだ?
遠い昔のどこかで、見失い、
忘れられ、捨てられたものが、
何かのキッカケでよみがえったのである。
それは、今は見失われた「自己の記憶」である。
自己の根源としての、神話のようなものである。
だから、それが何か?と問われても、困るのである。
そもそも、自分でもよくわからないし、
捉(とら)えどころがないのである。
そして、これがまさしく、「自分」というものの、
正体ではないだろうか?

自分でも、自分のことがよくわからないのである。
だから、自分自身に向かって、
問い続けるしかないのである。
無いとわかっている答えを、
探し続けるしかないのである。


 戻る。                        続く。


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