――イメージをカタチに(・Image)――
index(索引)<concept(概念)<ルネサンスへ<2013-1121−1
「時代」という概念からすると、 人間は社会的存在、人と人との関係であって、 その関係が切断されたところに、 人間という概念は存在しない。 だから、人間が時代の外に出ることも、 あるいは、時代を超える、 といったこともありえない。 これは、言い換えると、 「時間」の外に人間はいないし、 時間を超えて、人は存在しない、 と言っているのと同じである。 それは、意識の中で作り出された、 概念の世界なのである。 しかし、空想といったものではない。 現実を、意識の中で抽象化すること自体が、 すでに自己意識なのである。 この時点で、自己は意識されたのである。 時代という概念も、そして時間と空間という物的世界も、 この自己意識を通して始めて認識される現実なのである。 現実のないところに、時間も空間も無いのである。 こうした概念でもって、 ものごとを考えるやり方は、 時間についても言えることであって、 ものごとの本質といったものを、 時間的変化の過程を通して、とらえようとする。 |