――イメージをカタチに(・Image)――
index(索引)<concept(概念)<ルネサンスへ<2014-1123 宿命-1。
@ 暖色と寒色。
空気の暖色(赤・黄色系統)の迫る印象。 写真などで、見た目にもそうだが、 実際の肌に触れる感触もそうだ。むしあつい。湿気が多く、 熱気が肌を焼き、まったく、やりきれなくさせる。 そうした、抵抗しがたい不可抗力みたいなものが、 暖色の空気にはある。 日本の気候とも関係がある。世界と自分の間に、 なにかが入り込んで来て、せきたてている感じで、 じっとさせてくれないのである。 寒色は、暖色とは反対に、透明で距離感がる。 遠い、はてしない世界へと吸い込まれてゆく。 世界と自分の間に何もなく、 自己というのが沈んでいって、世界に対峙する。 よどんで、沈んで、静止している。そして、外の世界に、 自分の心の中が投影される。そうやって、 自分で、自分の心の中を見ている。 たしかに冬の寒さも、 外に対する抵抗を断念させるものがあるが、 内的、つまり精神的には、むしろ、 とぎすまされる。これが、 むし暑い夏と根本的に異なるところである。 夏は、むしろ外向的で、行動的・感情的・衝動的である。 静かに自己をかえりみる余裕などないのである。 でもそれは、目に見える外面の世界である。 たしかにそうである。外の世界、 現実の世界に過ぎないのである。 では、心のなかはどうかというと、 必ずしもそうではないのである。 戻る。 お終い。 |