ルネサンスへ2014-1204 歴史、 (  市)


歴史、

@ 方向性。



ヨーロッパの歴史上、およそ、
18世紀前後は、近代国家の生成過程であり、
21世紀は、近代国家の、変態ないし衰退過程であるとすると、
18世紀は近代国家を始める前であり、
21世紀は近代国家が完成した後の世界である。

どちらにも共通点がある。どちらも近代国家であるが、
どちらも中途半端な状態で存在しているという点である。
完成した状態でも、または、なにもない状態でもなくて、
中途半端な状態にある、ということである。
前者は、国家であろうとしている状態。
後者は、国家をやめようとしている。
だから本来、その本質からいうと、
まったく正反対なのである。

しかしながら、これを歴史の流れから切り離して
その断面だけを取り出してみた場合、
まったく、訳がわからなくなるのである。
生成の時なくか、消滅の時なのか?
判断がつきかねるのである。だからもしもそれを、
確かめようとするならば、前後の時間の流れの中で、
確かめるしかないのである。歴史とは、このことなのであって、
時間(歴史)から切り離された現実の断面は、
何のことかわからず、それだけでは意味がないのである。

前後の時間の流れの中で、
現実と、その方向性が見えてくる。
現実とは、方向性を持つのである。
それが、歴史なのである。そうやって、
世界は、すでに定められ、方向づけられ、
規制されているのである。
そうした必然の関係性が、文化の型式、
様式として現れている。

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