ルネサンスへ<2014-1219 感覚のわがまま。 (  市)



A シアワセ。


自分自身に、その必要があるのだろうか?
その覚悟はあるのか。
どうしても、そうしなければならない、
どうにもならない、切迫した事情でもあるのだろうか。
まして、本人にその気があるのか。
また、それが現実に行える可能性が、
はたしてあるのだろうか。

……、などといった、そんなことは、
まったくつまらない、本人にしてみれば、
どうでもよいことなのである。
けわしい現実というものを相手にせずに、
自己の内閉的な、
空想と幻想の世界に安住したままのほうが、
よっぽど、幸せでなのである。

あるいは、現実から切断されたところで、
自己の、自虐する肉体の責め苦の、
ひん死の状態の中で、自己を見つめ続けるのが、
はるかにたしかで、納得もできるし、
何か意味のあることではないか。
もしかすると、薄れゆく意識のなかで、
永遠が見えるかも知れないのである。

このような、直接的で、感覚的で、肉体的で、
本来の自己の、自分だけの、自分のためだけの世界。
それだけが真実の、本当の自分ではないか。

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