ルネサンスへ<2015-0102 光の中。(  市)



① 架空の存在。


光に、実体などない。
それは、ものではなくて、
ものの見え方なのである。
物体のように見えながら、
物体の中から遊離して出てきた、
実体のない、人間の感覚としての、
架空の存在なのである。

だから、その見え方というのは、
実に、様々に千変万化する。
光の質や状態、角度、
さらには物体表面の、
非常に微細な形状によっても、
大きく左右される。のみならず、
光源の温度や強度によっても、
同じものが、非常に異なったものに見えてくる。
たとえるならば、それは、
何かのきっかけで、精神が肉体から離れて、
さ迷っている状態である。
なんにでも、どのようものにも見えてくるのである。

   
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