ルネサンスへ<2015-0102 神々の予感。(  市)



① めざめ。

霧の中のおぼろげな記憶。
何かがあるというのは、わかるのであるが、
それが何なのか、その正体が決して見えず、
それが、様々に姿と形を変えて、
現れては消えて行くのである。まるで幻のように。
映しだされては消えて、そしてまた、
千変万化しながら、まるで夢のように、
さ迷い移ろい続けているのである。

意識されることのない、
眠ったままで積み重ねられてきた、
無意識の記憶。
ことばとか理屈で記憶されたのではない、
それ以前の肉体の感覚、
感受性や情緒として記憶されたのである。
だから、自分でもそれが何なのかわからないし、
自覚もされず、意識することもない。
だから、いつどこでという具体性や現実性がなく、
自分の記憶として、意識されることがないのである。
しかし、それがなにかのカッカケでめざめるのである。

     戻る。               続く。


ルネサンスへ