冬の空、２：光の量。

全体として冬の空は、
地平線上の白色と、天空の青色とのｸﾞﾗﾃﾞｰｼｮﾝ(濃淡)が弱い。
白と青の色違いも、その明るさの明暗も弱い。

例えば、夏の天空は、少し黒味がかった青であるが、
冬の天空は、むしろ白味がかった青である。
そして、その白が、地平線に近くなるほど強くなって、
そして最後に白だけになる。
これが、空の、白と青のｸﾞﾗﾃﾞｰｼｮﾝ、
ゆるやかに変化してゆく、色の濃淡である。
このｸﾞﾗﾃﾞｰｼｮﾝが、夏には強く表れていて、
地平線の白と天空の青の境い目がよく現れている。
冬と春には、反対に、境い目があいまいなままで、
地平線上の白色が天空までゆるやかに連続いている。

そして、夏にくらべると、冬の日差しはまぶしくない。
少し白っぽいというか、灰色と水色がかっていて、まぶしくない。
要するに、光の絶対量というのが、夏に比べて格段に少ないのである。
だから、ｺﾝﾄﾗｽﾄが弱く、ｸﾞﾗﾃﾞｰｼｮﾝもゆるやかなのである。