( 市)ルネサンスへ<2015-0327、冬の空、
2:光の量。
夏と冬で入ってくる光の量が異なるのは、 太陽光が当たる地表面の角度に原因がある。 夏は、地表面に対して太陽光が真上から照らしている。 それが冬には、斜めから照らすのである。したがって、 それだけ、地表面単位面積当たりの、光の量が少なくなる。 つまり、夏と冬に同じだけの太陽光が地上を照らしていても、 冬は角度がつく分だけ、地表面を広く照らさねばならず、 それだけ、光が薄くなって、弱くなってしまうのである。 こうした光が少ないというのは、雲の形と色にもよく現れている。 冬の雲は全体として薄く、その辺部、 つまり大気と雲との境界部分は、 ちぎれた綿(ワタ)のように、大気と雲が入り乱れて、 境界線が非常にあいまいで、大気と雲がたがいに、 それぞれが出たり入ったりしている。そしてさらに、 雲自体のコントラストが弱い。白と灰色で表現される、 雲の色、コントラストの範囲というのが、狭いのである。 他の言い方をすると、雲に勢いというのが無いのである。 反対に夏の雲は、全体としてぶ厚く、ふてぶてしく、もくもく、 もっこりしていて、特に大気との境界部分は、 丸めて固めた綿(ワタ)のように、クッキリした曲線を描くことが多い。 入道雲がそれであるが、それ以外の雲も、冬に比べると、 やはり、ぶ厚く、はっきり、クッキリしている。 |