(  市)ルネサンスへ<2015-0327、冬の空、



3:色。

雲の明暗のコントラストが違う。
特に、雲の最上部の明るさというのが、まったく違う。
夏のそれは、同じ白でも光沢があって、なめらかで、まぶしく、
そして、するどい。最上部の白の部分が異様に目立ち、
そして、まぶしいのである。このような、まぶしさといったものは、
冬の雲にはない。

そうしたことは、景色の中の、車の反射面にもよく表れている。
夏の鏡面反射のフレアは強烈であるが、
冬のフレアは、ほとんど気にならないくらいに弱い。
(ただし、冬の朝の9時前後に、車を走らせていると、
非常に強いマブシサを感じることがあるが、それは、
鏡面反射というよりも、逆光にともなう「まぶしさ」である。
冬の太陽は、空の、かなり低い位置を回っている。)

要するに、ものを照らし、反射して映す出している、
光の量そのものが、夏と冬とでは、かなり違うということなのである。
わかりやすく、結論だけを言うと、冬の方が少し暗いのである。
コントラストが弱く、明暗の幅といったものが狭くなって、
全体的に、青みがかった薄い灰色が混じるのである。
あるいは、天気の良い日には、早春のような、薄い白色が混じる。

これは、つまり、地上の「空気」そのものの色なのである。
春は白、夏は黄、秋は灰、冬は灰と青、となるのである。

夏の黄色と冬の青は、「色温度」といって、
同じものを見ていても、その温度によって、
色が少し違って見える現象である。
写真の「レ・タッチ」によく使われていて、
たとえば、夏の写真を、冬の写真のように、似せたりする。

 戻る。             続く。


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