(  市)ルネサンスへ<2015-0605-a 閉じた世界、



1:都合。


人間は、自分の都合に合わせてものを見ている。
関係のないもの、わからないものも含めて、
それを、自分の都合に合わせて解釈し、信じ、
思い込む。しかし、本当にそうなのだろうか?
それは、私個人の偏見ではないだろうか?

そんなことは、だれにもわからないし、
だれにだって自分の都合があるし、
社会全体としても、その社会特有の原理と都合に合わせて、
現実を見ているではないか。新聞、テレビ、学校がそうである。
そして、これこそがもっとも怪しいのである。

それは、もともとないもの、ありえないもの、
あるはずのないもの、あってはならないもの、
あること自体が自分にとって都合が悪いもの、なのである。
だから、無いと思い込み、信じること自体が、
もっとも肝心なことで、すべてはそれに尽きるのである。
それが、自分が生かさせていただく、必須の条件なのである。
せちがらいこの現実を生きて行くための、唯一の条件なのである。

人間は自分の都合に合わせて、ものを見ていて、
そして、それを信じ、奉じてたてまつり、それ以外のことは、
見えていないし、見ようとしないし、見てはならないし、見えないし、
見えてはならないのである。だから、見ることもないし、
たとえ見えていても、見えないものとして、すぐに忘れるのである。

 戻る。                  続く。
ルネサンスへ