(  市)ルネサンスへ<2015-0619 ホロスコープ(万華鏡)、



4:鏡の中。


もしも人間が、
ホロスコープ(万華鏡)の鏡の中の世界に、
生きているとしたららどうだろう?
その中で生き続けている人間にとって、世界が、
鏡(カガミ)の中にあるとは、けっして気づくことがない。

なぜなら、その必要もないし、
それを知らなければならない理由もなく、
そしてまた、そうした無意味なことに、
興味を持つことがないからである。それどころか、
そうした無意味なことに興味を抱く人間は、
どこか変わった変人、または、脳ミソが狂っているか、
心に何かやましい、悪いことをたくらんでいる人間と思われる。

このような、社会の常識に対する、当たり前で、
わかりきったことに、とまどい、迷って、
疑惑を抱いている人間。それは、社会の根本や、
社会を成り立たせている原理そのものに、
疑惑を抱いているのと同じであって、また、
そのように見なされる。

これは、言い過ぎではなくて、実際に、本当にそうなのである。
常識に、あるいは社会の上下関係に疑惑をいだいていることは、
社会の原理や、その基本システムに疑惑をいだいている、
人間のことなのである。

だからまた、体制の保守・管理・継続という観点から見ると、
確かに敵なのである。ただし、たいていは、
それと意識されることなく、無意識のうちに奇人・
変人と見なされ、だれも相手にせず、
かかわりを持たないようにする、
ということで済まされるのであるが・・・。
そしてその時点で、収入の道が閉ざされる。
物理的にも、社会的にも絞め殺される。

 戻る。                続く。
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