(  市)ルネサンスへ<2015-0828b 理想社会、


1、没個性。


内面と外面。心と現実との境界がなくなって、
自分というというのが、ぼやけて見えなくなった状態である。
そしてそれが、自分を意識する肉体の感覚にも現れている。

見るもの、聞くもの、触れるもの、すべてがそうである。
食べもの、住居、テレビドラマ、冠婚葬祭・・・等々、
すべてがそうである。
均質化し、個性がなくなって、限りなく象徴的になっている。
正確にいうと、象徴だけである。実体はどうでもよい、オマケである。
象徴だけで十分であり、大衆は象徴だけを欲している。それ以外の、
面倒なこと、わずらわしいことは、だれものぞまないのである。
中身と内容がなくなって、形式的な外面だけが現実を支配している。

体裁と外面はすべてそろっていて立派であるが、実体といったものが、
限りなく空洞化してカラッポになっている。
原因は、個性が無いのである。生きている感じがしないのである。現実
の具体性に欠けているのである。
価値基準やその評価といったものが、限りなく定型化・規格化され
共通化している。そしてランク付けされる。個性を消すからランク付け
出来るのである。またそれが大衆にとってもっともわかりやすい評価方法
であり、価値の基準であり、内容と思われている。

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