(  市)ルネサンスへ<2015-0918 感じ方、



1:必要。


人間社会には、知らなければならないことと、知ってはならないことがある。人間の目も同じで、見なければならないものと、見てはならないものがある。それが、その社会が成り立つ原理といったもので、その時々の社会によって、原理そのものもまた変わってくる。

つまり、文明によって、大事なことと、そうでないことが大きく異なってくるのである。大事なこと、知らなければならないこと、というのは人間が生きている現実の場面よって大きく異なってくる。つまり、人間が生きている、文明によって大きく異なるということである。

見ているもの、見なければならないもの、見えるもの、見えないもの、見る必要のないもの、見てはならないもの。見ていないもの、見えていないもの、見えているはずなのであるが、本人には、それと気づかないもの。あるいは、なにかが見えているというのに、気づいているのであるが、それがはたして何なのかわからない場合もある。

本人には、それが理解も識別もできない場合である。異質で未知のもの、ワケのわからない理解のできないもの、それでいていま現在どうでもよいもの、さしあたりなんの影響も支障もないもの、言い換えると、知る必要のないもの。そうしたことは本人にとって見れば知らないし、関係のないことで、どうでもよいことで、だからまたいつまでたっても「知る」ということがないのである。そうやって、いつの間にか忘れて記憶から無くなって行くのである。

 戻る。              続く。

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