(  市)ルネサンスへ<2015-1009 光の中、



1:逆光と順光の同時照射。

逆光では、背景が白っぽくかすむ。物の外部輪郭線(境界部分)が、白っぽくあいまいになって、ぼやける。これに、正面に向かって光を当てる(順光)と、ものの表面が明瞭かつ鮮やかに映し出される。

それはちょうど、ものの中から押し出されて、浮き上がってきたもののように見える。事実、そうとしか言いようがない現れ方である。もの(被写体)の、外の輪郭線が消えて、中の表面が外に向かって、あらわに映し出されている。

世界が半透明になって、現実から内面だけが浮かんで見える、ちょうどそんな感じになる。これが逆光と順光を同時に照射した時の、もの(被写体)の見え方である。

外面が見えない、外部輪郭線が消えて無くなっている。外面が消えて、現実から現実を無視して透過して、精神だけが、むきだしになって見えている。外部輪郭線が消えて、表面の中身だけが見えている。それも、明瞭にハッキリと。そういう感じになる。

 戻る。              続く。

<ルネサンスへ