(  市)ルネサンスへ<2015-1023-2 夢の中



②本当の姿。


精神は自分自身の孤独な世界から、袋だたきにあいながら、踏んだり蹴ったりの世界から、仕方な く、実に、まことに仕方なく、どうしょうもなく、現実の世界へと出てゆくのである。そこにとどまり続けるのは、自分自身の精神の死を意味するからである。

だから、イヤイヤ、しぶしぶ、血みどろになりながらも、しがみついているのであるが、それでもなお、持ちこたえることが出来なくなって、まことに仕方なく、イヤイヤ、しぶしぶ、現実の世界へと出て行くしかないのである。そしてこれこそが、自分の本当の精神、はだかの自分だけの、まことの自分の精神なのである。だれからも何も与えられず求めず、そして、それら他人を排除した自分自身の本当の姿なのある。

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