(  市)ルネサンスへ<2015-1023-4 夢の中、



④イメージ。


夢の中のイメージとは、
つまり、それが何であるかの象徴を先に見ているか、あるいはそれを、不明な影として先に見ているか、の違いである。いいかえると、
①理由なき感情や衝動といったものが、外に向かっていて、なにかの象徴を求めて先走りしている場合である。ほとんど人影やオバケが出てくる。あるいは、
②それが何かわからないままで、情緒的にも落ち着いた状態で見ているかの違いである。感情ではなくて、情緒で見ているのである。風景がほとんどである。

夢からさめて遠くの景色を見ていると、霧などでかすんで見える場合がある。しかしその外側の境界、輪郭線はよく見える。ただし、境界線のなかの表面はのっぺりしていて、よく見えない。色と明るさの濃淡が消えていて、コントラストも非常に弱く、表面の模様や輪郭も消えている。全体的に薄暗いというか、背景の白色に染まって隠れている。

まるで夢の中を見ているような、それと意識されることのない世界である。おぼろげにかすんでいて、ぼんやりした世界である。まるで、かつてこの地を生きてきた祖先の記憶を見ている思いがしてくるのである。

 戻る。            お終い。

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