(  市)ルネサンスへ<2015-1127 新、アイドルの女子。



1:実体。


グラビアに見る女の顔には、白黒写真で見るような、
輪郭(リンカク)といったものが感じられない。
自分の中にある外面と内面の、区別が見えないのである。
それは精神の、自己と他者を区別する境界線である。
それが、見えないのである。タマシィ(魂)が死んでいる。
作りもの、実体のない幻(マボロシ)のように見えるのである。

自己と他人を区別するものがなく、どこを探しても自己意識といったものが、
まったく感じられない。警戒心といったものが、まるでない。
彼女の心の中へは、出入り自由なのである。トビラもカベもない。
こうした、彼女の精神の部分、感情表現、顔の表情といったものが、
何か実体のない、幻に見えてならないのである。

毅然(キゼン)とした態度。それが、たとえどんなことでもかまわないが、
決して、絶対に譲れない、そうした個性というか、自分の証明みたいなもの、
自分が自分であることの意志といったものが、まったく感じられない。
タレントだから仕方がないのかも知れない。
「人格」が商品で、ペットみたいなものだから。

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