(  市)ルネサンスへ< 「ぼやける」。



1:主観的。


人間は、自分の目に感じるものを、自分の意識を通して見ている。
そうした意味では、観念的映像ともいえるし、主観的なのである。
それと意識されることなく、自分の主観で見ているのである。

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「ぼやけて見える」というのは、目の焦点距離が合っていないからだ。
目の中の水晶体(レンズ)でピントを合わせると、ハッキリ、クッキリと
よく見えてくる。反対にピントからズレたものは、ぼやけてかすむ。

しかし実際には、ボヤケて見えることも、ぼやけていると感じることも
ない。なぜなら人間の目は、何かものを見るとき、無意識のうちに
必ず、ピントを合わせているからである。人間にとって「見る」という
のと、ピントを「合わせる」というのは、同じ動作なのであって、
ピントがあわないまま、何かを見るということがないからである。

実際、ピントが合わないまま、ボヤケたままでものを見ている
というのは、いわば、視覚というのが機能していない状態なので
あって、目を開いたままで何か他のことを考えているのである。
目は開いているけれども、何も見ておらず、見えてもいないし、
見ようともしておらず、何かが見えているとは意識されない
状態なのである。

これが、人間の目にとってのボヤケるという意味である。
無意識のうちに気ままな思い込みが、人間の目を支配している。
つまり、人間の目にとってのボヤケるという意味は、そうした意味で
主観的なのである。

 戻る。                 続く。

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