(  市)ルネサンスへ<2016-0205b 夏のふてぶてしさ。



2:飽和水蒸気量。


夏に景色が滲(ニジ)むのは、空気中に湿気が極端に多いため
である。数字上の湿度は同じでも、それに含まれる湿気(水分)の
絶対量は、夏と冬とでは、二倍をはるかに超えている。
数字の上には現れないが、湿度(水分)といったものは、
空気の温度差によって、それに含まれる水分の量が極端に違って
くるのである。飽和水蒸気の飽和自体が、温度によってその
飽和量自体が根本的に違ってくるのである。

だから、たとえ数字上では同じ湿度数であっても、
仮に、気温が10度違うと、それに含まれる水分の絶対量は、
二倍近く多くなるのである。20度違うと4倍である。
こうしたことが、夏を蒸し暑くし、耐えられないものにしていて、
同時にまた、景色といったものを、厚かましいくらいに、
輪郭(リンカク)のはっきりしたものに見せているのである。

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