(  市)ルネサンスへ<2016-0212 風土の情緒、



1:根源。


現実から受ける印象、見るもの聞くもの触れるもの、
その感じ方や、それが象徴するもの。
それらが、無意識のうちに情緒のなかに入り込んでくる。
感じ方や感情のあり様が、気分や気持ちとして反映される。

なにげない、ありきたりの、どこにでもあるような、
そんな日々の暮らしの中の、身振りや素振り。
呼吸する息のリズムや、体内を流れる血液の抑揚や調和も
そうである。あるいは方言が持つ言葉のイントネーションもそうである。

その場の雰囲気や空気もそうである。これが「情緒」といったもので、
日常のしぐさや、作法や、習慣として表現されている。あるいは、
そうした仕草(シグサ)や習慣の源(ミナモト)となっているように思えてくる。
日々の生活のパターンや、感覚的な身のこなし方がそうなのである。

だとすれば、こうした肉体の感覚の源泉となっている自然環境や、
そして自分自身の感覚そのもの、あるいは肉体の記憶とでもいった
もの。いいかえれば、自分の肉体の風土的特性とでもいったものが、
すべての根源にあって、それが人間を制約し規制し続けているように
思えてくるのである。そしてまた、
それが「情緒」の実体のように思えるのである。

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