( 市)ルネサンスへ<2016-0422 春カスミ。
~1:郷土
風景全体が非常に薄い、白い色の空気につつまれている。 春かすみの世界である。「白い」のは水蒸気の色である。 空気の性質が違う。肌に触れる感触も、呼吸の息吹きも、 血管を流れる心臓のリズムまで異なる。カラダ(身体)がそれを知って いて、それに合わせているのである。 それは、空気の質であり、その時間的な変化と移ろいである。 自然の移ろいに、人間の身体が、それに合わせて呼応して、 コダマしているのである。身体がそれを知っていて、それに合わせて、 目ざめて、交流し、求めているのである。意識は直接には関係しない。 それは、それ以前の「情緒」の世界なのである。 人間の身体(カラダ)というのが、それを知っていて、意識とかかわりの 無いところで、それを思い出し、目ざめて反応しているのである。 郷土の風土と四季が、それを私たちに求めているのである。 いざない、暗示し、導いているのである。私たちが生きている郷土の、 自然環境がそれを条件づけ、規制し、指向し、求めているのである。 戻る。 続く。 |