(  市)ルネサンスへ<2016-0422 春カスミ。



~2:導き。

そして、そのもとで生きて来た祖先の魂(タマシイ)が、
その感覚や感じ方といったものが、それに目ざめて共鳴し、
揺れてきしんで、裂けて、コダマしているのである。それは、
人間が何かを求めてそうなったのではなく、あるいは、
自然が直接に人間を動かした、というのではなくて、
それらとは別のところにある、人間の「感じ方」といった
ものなのである。それが「情緒」なのである。

郷土の自然環境といったものが、それを人(ヒト)に求め、
そして、導いて来たのである。そして、人間もそれに答え、
自然環境そのものを変え、人間自身をも変革し、そして
その過程で人間自身の生き方や感じ方といったものを
獲得してきたのである。

そうした「感じ方」そのもの。意識とも、自然環境とも異なる、
「感じ方」そのもの。強いて言えば「情緒」である。そして、
それをつつむ空気の質であり、四季の移ろいなどといったもの
である。それらが人間の根源にあって、人間を条件づけ、
方向づけ、導いて来たのではないだろうか。

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