( 市)ルネサンスへ<2016-0603 春かすみ、
~1:しろ色。
黒くて暗い色は、他の色を闇のなかへ引きずり込んで、呑み込んで ゆく。宇宙空間がそうであり、死の世界である。色そのものが無い世界 である。その反対が、しろいろ(白色)なのである。生の世界である。 白色は明るい。黄色ほどではないけれども、明るく優しく、 そしてすべてを、そのままの色で、わけへだてなく包み込み、照らし出す。 これが春の空気の色である。 夏は黄いろ。秋は灰いろ。冬は青いろ。そして春が白いろである。 季節によって、大気の空気の色が微妙に異なるのである。 それと気づかないくらいに、非常に限りなく薄い色ではあるが、 大気中の空気の色が変化している。そして、この空気の色が世界を 包んで支配している。それは、遠くの景色と、近くの景色を比べて 見ると、それとなく察しがつくし、見た目にもすぐに識別できる。 戻る。 続く。 |