(  市)ルネサンスへ<2016-0617 続、ぼやける。



~4:パターン。

「ぼやける」という見え方自体が本来、自分の目にとっての見え方
なのであって、それは自分の目の中で、そのように映し出されている
ということである。そしてそれは、自分の目の焦点距離の調整という、
目の本来的な機能にかかわることだからである。そうやって、
人間の目や、その感じ方、考え方といったものが、まとまって、
「見え方」という一つのパターンを作り出しているのである。

それは、意識されることのない感覚のレベルの、積み重ねなのかも
知れないが、そうやって最適化され、様式化(パターン化)され、
一つの「感じ方の型」として定まってゆくのである。

だから、「ぼやける」という目の見え方のうちには、様々な意味が
あって、人間は無意識のうちに、現実の世界を選別しているのである。
見てはならないもの、見てよいもの、見なければならないもの、
見えてはならないもの、見せなければならないもの、見えてくるもの、
見えないもの、等々といったように。

 戻る。                          続く。

<ルネサンスへ