ルネサンスへ<2016-0701 精神、



~4 風土。

現実とは異なる世界としての、精神の世界での区別とは、
その内的必然性や原理、秩序のあり方や規則性、自律性などに
見ることができる。それは目に見えない、観念的で抽象的な理屈の
ようなものではあるが、たしかにハッキリと、それと感じることが
出来るものである。輪郭も、形も、動きも、それぞれに予測できるし、
観念的に筋道をつけて辿(たど)って行けるものでもある。それは確かな
形(かたち)と、他の精神と明瞭に区別される輪郭を持っている。

それぞれが独特の音色(ねいろ)とか諧調、それに、リズムや抑揚を
持っている。それは単に、論理的な思考として捉(とら)えられるだけ
でなく、情緒的な感覚、捉えどころのない意識せざる感情のあり方
としても、感じ取り、明らかにすることが出来るものである。

それは風土、すなわち、それが生まれ出て来た歴史や自然環境と
密接に結びついたもので、そこから生まれ、そしてそれが「型」となった
ものである。従って、そうした意味では、それは「風土」と同じものと
言わざるを得ない。

それは、他者と区別される内的必然性、自律性、その精神の犯す
べからざる領域といったもので、他と区別される明確な境界線と、
個性的なすがたを持っている。

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