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7、よそ者。

しかしまた、だからこそ、だれもが知らないことが見えてくるのである。誰もが気づかないことに気づいてしまうし、だれにも見えていないことが見えてもくる。また反対に、だれもが知っていることが、どうしても分からない、といったことが起こるのである。

そしてこのような存在というのは、要するに型(タイプ)の異なる人間なのである。そしてこのような型の異なる人間には、その社会の文化と時代を離れて、ズレていて、それを外から見えてしまうのである。本来見えるはずのないものが見えてもくるし、気づきもするのである。

だからまた、まわりから見ると気味が悪いし、よそ者のように思えてくるのである。自分たちの世界を守って行くためには、どうしても、何がなんでも排除しておかねばならない人間のように思えてくるのである。それに、どう転(ころ)んでも、それは自分たちから見ると、異人でしかない者なのである。


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