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3、時代。

人間は歴史と社会の中で生きている。言い換えると、時間と空間の世界を生きている。そして「時代」とは、このことなのであり、この現実を離れたところに、人間は存在しないのである。

私たちの意識や、観念の世界の中の人間という概念自体も、この時代から切断されたところに存在し得ないのである。従ってまた、人間は、時代を越えることがなく、時代を越えたところに人間は存在し得ず、この時代の中においてのみ、人間は存在し得るのである。

要するに、時代とは、現実のことであって、この現実を離れたところに、人間は存在しないということなのである。これが人間の現実であり、存在の仕方なのである。そしてこれを「時代」と言っているのである。


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