index< 日誌 < ao強制力 < 21-13「続、眼をむく」


2、主観の客観性。

+

主観という限りなく小さな部分が、無限に多く集合した全体を客観と言っているのである。客観とは、このような主観の数限りない全体、あるいはその共通部分だけをつなぎ合わせた全体のことなのである。これが主観の客観性であって、自分を自分自身ではなく、他人の立場から見ているのである。

従って、個人的な解釈や見解と言っても、それ自体が一つの客観的な正当性を持ち得ることがあるのである。むしろ、客観性自体が個人的主観の集約されたものなのである。

しかし、実はまた、より有力な理由が考えられる。すなわち、人間の感情や情緒の表出といったものは、よりもっと重層的かつ横断的に、複雑に絡みあい互いに入り混じったものなのである。


戻る。                     続く。


index< 日誌 < ao強制力 < 21-13「続、眼をむく」