index< 日誌 < ao強制力 < 21-14「空想」 |
たとえば夢か幻、あるいは空想であったとしても、その中に出てくる人や物、あるいはその物語の筋書きといったものは、自分がかつて現実の中で、実際に見て聞いて経験してきたものに基づいているのである。 そしてそれらがバラバラに切断され、分解されて、支離滅裂な気まぐれと思い込み、そして気ままな好き勝手だけで再構成されたのである。それも現実にあり得ないカタチと筋書きでもって進んで行くのである。これが夢と空想の世界である。 人間は、自分の中にある、このような現実世界での経験やその記憶なしに、いかなる空想も想像し得ないのである。空想や夢の中で自分が見ているものは、かつて自分が現実の世界で見てきたものが、すがたカタチを変えて現れたものなのである。 非現実とは現実世界からの反映なのであって、現実の世界が映し出したものなのである。 |