index< 日誌 < ao強制力 < 21-16「制約B」


5、絶対的な意志。


たしかにそれは偶然の連続であるけれども、それを全体として見るならば、そこに何らかの傾向と方向性が認められるのである。その歴史に特有の秩序と規則性が見られるのである。

なぜなら、それが、人間が歴史に求めるものだからである。そして、もしも歴史にそれがないとするならば、それ自体が、歴史という考えが成り立たなくなるからである。

そのように見えてもくるし、見ようともするし、そして実際に歴史というのが、そのようなものとしてしか、とらえられないのである。また、そうして初めて、時間というのが歴史として捉(とら)えることが出来るし、時間そのものの概念が成り立つのである。

そうである以上、やはりそれは、歴史や現実の出来事といったものは、だれかの絶対的な意志の表れと思えて来るし、またそのように感じられてもくるのである。


戻る。                     履歴へ


index< 日誌 < ao強制力 < 21-16「制約B」