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しかし、たいていの場合、すぐにうち解けてゆるんで開いている。そうしてリラックスして安堵している。そして通常のありきたりの日常へと戻ってゆく。本当に恐ろしいことは、そうメッタにないのである。 たとえるなら、目ざめて何かを垣間見たのであり。あるいは、薄暗がりから一瞬、明かりを見つけたのである。だからそれは、ほんの一瞬の、自分でも気づくことがあまりない、どうでもよい、ありきたりの日常の中のほんの一瞬の出来事なのである。 だからそれは、自分でもあまり意識することのない、何の事もないありきたりの、どうでもよいことで、だからまたすぐに忘れてしまい、記憶に残るといった事もあまりない、そうしたあまりにもありきたりの、どこにでもある出来事なのである。だからそれは一瞬であり、瞬間的であり、記憶にも残りにくいものなのである。 |
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