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そして、ここから離れたところに自分というのは存在せず、また、自分が自分でなくなるのである。これはまことに深刻な事態なのであって、自分の存在そのもの、自意識の成り立ちそのものが根源的にかかわることなのである。 だからまた、自分が自分であり続けるには、自分で自分を破壊せざるを得なかったのである。あるいは自分を破壊して、自分というのが何かそれまでとは違う自分に、根本的に異なる自分になる以外になかったのである。 そうする以外に、自分というのを保存してしてゆくことが不可能だったのである。歴史上の、あらゆる「民族」という概念自体がそうであり、また、進化の途上での「種」の突然変異がそうではなかっただろうか。 |
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