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10、同じもの。


これは本人にとってみれば、信じなければならないもの、求めなければならないものなのであって、親からも世間からもそのように求められているものなのである。それは、本人自身が決めることが出来る、といったものではないのである。

それを信じることによって始めて、自分というのがその社会の中で生きて行けるのである。その社会で「生きる」というのが許されるのである。そうした自分たちが信じるもの、信じなければならないもの、ここから信仰や宗教といったものが生まれてきているのである。

そしてまた、そこから、シキタリや社会システム、政治体制といったものがカタチ作られてきたのである。しかしながら、それらの根もとにあるのは、本来同じものなのである。同一のものを異なる空間的世界と、時間的にズレた世界から見ているのに過ぎないのである。

そして、何よりも注意しなければならないのは、このような同じものが、それとは別のものに成れないということなのである。自分は、自分以外の者になれない、ということなのである。



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