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6、常識。


なにもそれがイヤだとか、間違っているとか、不当だとか、そういうのではなくて、それが場違いでマト外れの、現実に合わないもの、非現実のワケのわからないもののように見ている。そのようにしか見えない、ということなのである。

そして、これが自分にとっての現実なのであり、自分にとっての現実とはこれ以外になく、そうした世界を生きていて、そしてこれが、この現実世界の中での、自分の存在なのであって、自分にとっての、生きて行くための現実の条件となっているのである。

これ以外の存在の仕方というのが、この現実に無いし、許されないし、あり得ないし、あってはならないことのように信じているのである。そうやって、この現実の社会と文化が成り立っているし、維持もされていて、そしてそれが、ここで生きる者にとっての無意識の暗黙の了解、すなわち、オキテやタブーとなっているのである。

それがこの社会の無言の合意事項、前提になっているということなのである。他の言い方をすると、「あ・うんの呼吸」、「空気」とも言われているものなのである。



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