index< 日誌 < ag儒教 < 21-32「システム」


7、自意識。


むしろ、このような自意識おいては、自分にとっての自分、自分自身というのがないのである。むしろそれは、あってはならないものとされている。

あるいは、自分の考えはどうなのかというのが、あり得ないもの、あってはならないもの、何か得体の知れないワケのわからないもの、そうした災いと災難、いさかいのタネと見なされている。

また、それに反する人間は、部外者・よそ者・そとの人、異人種、異国人と見なされていて、本能的に誰もが避けている。あるいは公然と排除して、「空気を読めない者」として扱われる。

このような社会のなかで、自分にとっての自分というは他人との関係だけで成り立っていて、それも自分が上か下かだけで決定されていて、人間関係というのがただそれだけなのである。自分の中に自分が存在しない以上、そうする以外にないのである。



戻る。                    続く。


index< 日誌 < ag儒教 < 21-32「システム」