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しかし、このような自己の発見というのは、「未知との遭遇」以外の場面でも多々起こっている。もちろん、その衝撃というのは、かなり小さいものであるが・・・。ただそれが、本人には気づかないだけなのである。 たとえば、自分がこれまでとは違う何かをしようとする場合とか、あるいは、なにかをしていてケリがついて、一服したときなど。また、ずっと俯(うつむ)いて作業していて、ふっと見上げたときなどがそうである。 道を歩いていて立ち止まって、ふっと周りを見回すときなどもそうである。外(そと)の世界から自分を眺(なが)めているのである。自分で自分の心の中を見ているのである。自分はだれで、自分はこれでよいのかと、自分で自分を省(かえ)りみているのである。 これからどうすべきか、自分は何をしようとしていたのか、いままで何をしていたのか、などということを心の中で省みているのである。情緒やそのリズムといったものが、自分の中でゆるやかに変化をおこしているのである。そしてまた、元に戻ろうとしているのである。あるいは、その瞬間、現実を離れて別の世界を見ているのである。現実にないものを見ているのである。 |
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