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| 現実の世界に同じものは、なに一つないのである。現実とは個別的であり、具体的なのである。際限がなく、果てしないのである。また、そうした「違う」ということが、現実世界の意味や理由といったものを作り出している。また、だからこそ、それが現実であると言えるのである。 そういうワケで、これら現実世界の中から共通点や相違点を探し出してきて、これを抽象化し、カテゴリー化してゆくのである。それ以外に捉(とら)えどころがないのである。そうして現実というのを理解しようとするのである。 言い換えればそれは反面、現実というのが限りなく無限で果てしのない世界だということである。だからまた、このようにしてしか理解が出来ないということなのである。すなわちそれは、どこまで行っても際限がなく、知り尽くすということが出来ない未知の世界なのである。 |
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