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精神は、自分の存在というのを自分自身で示すことが出来ずに、現実にある物を通してのみ表すことができる。人間にとっての現実とは、それは自分自身の精神の現れ出たカタチなのである。 精神は常に未知の世界を生きている。そうであるにもかかわらず現実は、すでに知られた限りある物でしかない。そして精神は、人間の頭の中で観念化され、パターン化し形式と化した現実の中でしか、自らを表現する方法がないのである。 だからまた、私たちが生きている現実の意味といったものは、絶えず変化し続けるしかないのである。そうやって精神は、無限に変化し続ける自分自身の姿(すがた)といったものを表現しているのである。 それは、表面にだけ微(かす)かに見える兆しや痕跡に過ぎず、精神の実体というのは決して見えることはないのである。それは測りしれない、永遠で無限のものなのである。それを人間は知り尽くすことなど不可能なのである。また、知ってもならないことなのである。自分で自分のタマシイを覗いてはならないのである。 |
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